2015年10月31日土曜日

久しぶりの新曲を。

大根への道を突き進む!
誕生日を迎えてすぐ、深夜に久しぶりに曲ができた。

2曲くらい作りかけのがあってここのところずっと格闘していたんだけど、そこまで作っていたコード進行や雰囲気に縛られてどうやっても前に進まなかった。焦って焦って空回りばかり。

以前まではやれていた、「外部基準に合わせる」ということが本当にできなくなってきているのを感じる。まさかこんなところにもあらわれるとは。。。


あまりにできないのでいったん投げ出し、悶々としていたのだが、深夜ギターを持って適当に弾いていたら全然違う曲ができた。


それにしても、いまだに自分がどうやって曲を作っているのか自分でよくわからない。

音楽理論とかわからないし、知っているコードもそんなに多くないから、いつも適当に弾いて雰囲気だけ決める。そこで言葉を考えながらメロディーも同時に考える。
またコードに戻ってなんとなく当ててみて、リズムをいろいろやってみて。

鼻歌でメロディーを作るとかほとんどない。

言葉と、メロディーと、コード進行と、リズムは常にごちゃまぜになりながら全部を同時に進めて、とりあえずの形にする。

だから、普段思い浮かんだことは、すべてが断片的に存在している状態で何の形にもなっていない。互いに影響を与え合い、その結果として曲になる。

種を蒔いてから、実りになるまでのプロセスとよく似ていると思う。種だけでも、日光だけでも、水だけでも、肥料だけでも、実りにはならない。


この2ヶ月くらいはとにかくステージに立つための準備でいっぱいいっぱいで曲を作ることから大分遠ざかっていた。

夏くらいまではとにかく曲を作りたかったので常に意識していたし、おりてきたものはどんな形でもいいからとりあえずメモしていた。

で、久しぶりに曲を作ろう!と思っていても、もうこれまで作ってきた曲をどう作っていたのか全然わからなくなっていた。

「まさか・・・もう枯渇したのか・・・」

なんて思ったり。


こんな作り方でこれからも作り続けていけるのかわからないけれど、今は他の方法を知らないのでこれでやっていきます。

というわけで、どうにかこうにか「0から1」にできたので、ここからは3人のしごと。
スタジオで新曲を披露して、初めて音を鳴らす瞬間って本当にたまらない。
一人の部屋から飛び出して、日の目を見る最初の瞬間。


明日、ソクラテスでライブです。

新曲はできるかわからないけれど、今の私たちを力の限りやります。

場所は、河原町今出川の交差点を少し南にいき、ミスタードーナッツのビルの地下一階です。
最寄駅は京阪の出町柳駅か地下鉄の今出川駅です。
http://sound-powder.com/

19:00開場、19:30開演。出番は1番目です。
料金は1500円+1ドリンク。
前売り・当日料金同じですのでふらっと立ち寄ってくださいませ。


11月は大阪・扇町の「para-dice」で2週連続ライブ、12月は初ライブをさせてもらった京都・西院の「ウーララ」で年末イベントに出演させていただきます。
こちらもよろしくお願いいたします。

2015年10月20日火曜日

ヒトリ主義night2015③ 2日目のこと

中庭からのヴィオ・パーク劇場
2日目、外は雨。
朝起きて今日やるセットリストについて考えていた。

1日目とは曲順も変えて、1日目にやらなかった曲を2曲入れる予定だった。

しかし、本当にこれでいいのか?

3人でいつも通り輪になって座って、「セットリストを考え直したい」と話を始めた。

実は、1日目にやらなかった2曲のうちの1曲はカバーで、アレンジもかなり練ったし、直前までかなり練習をしていて、リハまでしていた。(ちなみに吉田拓郎「今日までそして明日から」)

カバーをやるというのはものすごく難しいことで、やっぱりその曲をやる絶対的な理由が必要だと思う。
だから、選曲もかなり考えてやっと決まったものだった。
さらに、そこから自分たちの表現としていかにやれるのかを考えるのも本当に難しかった。
本番1週間前にやっとアレンジが決まって、愛着もあった。

しかし1日目が終わって、この場だからこそ自分の言葉で歌いたいという気持ちがあったのだ。

3人で話し始めて、それぞれの気持ちを出し合ったけれど、数時間話してもなかなか答えは出なかった。

最終的には「この舞台でどうすれば自分たちが最も密度を濃く、重く、やれるのかで決めよう」という話になった。

その後、坐・フェンスのメンバーと車で近くのコンビニにお昼を買いに行くことになった。
もう開演まで2時間を切っているのにまだセットリストが決まっていない。
そわそわした気持ちのまま行った。

お昼を買った後、青空が見え始めていた。
橋本さんが「ちょっと遠回りして青空を見に行こう」と言ったが、正直話し合いが終わっていなかったので帰ってバンドメンバーで話をしたかったが、とりあえずついていった。

車の中から外を眺めていると、確かに広い空の少し遠いところに青空が広がり始めていた。

今日は晴れるのかもしれない。

「なんでもない歌」の後半は外に出ない予定だったけれど、もしかしたら外に出るかもしれないとちらっと思った。

劇場に戻ったらすぐにセットリストは決まった。
1日目とほとんど同じだけれど、今日の私たちでやれることをやろうということになった。

***

2日目は出番がわりと早めだったし、あまりウォーミングアップをする時間がなかった。

相変わらず失敗するイメージばかりわくけれど、やるしかない。

「なんでもない歌」の後半ではいつも動きたいように動こうと思っていて(メンバーにもどうするか伝えていない)、1日目は中庭に出たのでそれを「動」とするならば、2日目は「静」のイメージかなとなんとなく思っていた。
そこで、何か言葉を言おうと思っていたのだが、あらかじめ言うことを考えるとそれをなぞろうとして絶対におかしなことになるので、あまり考えずにいくことにしていた。

本番で言ったことは、数ヶ月前に実家の布団の中で急に出てきた言葉だった。

それを言った後、やっぱり青空が見たくなって、外に出た。
空を見ると、青空だった。青空の下、くるくる走り回った。子どもの頃に一輪車でただただくるくる回っていたことを思い出した。
うれしくて幸せだった。何にも邪魔されない時間だった。

自分に、そんな衝動があったのかと驚いた。
どこに隠し持っていたのだろう。
それで今までどうやって生きてきたのだろうか。


最後の曲は、ヒトリ主義nightで歌うために作った「STAGE」をやった。

その日は始まった時から何度もマイクが落ちてきてその度に直していたのだが、「STAGE」の時にはちょっとの合間に上げてもすぐに落ちてきてしまって、しまいにはお腹くらいまで落ちてきてしまった。

かなり戸惑ったけれど、ふと思い出したのが前に見たたまの「さよなら人類」でテレビ出演した時の映像。

ギターのラインが抜けてしまっていたらしく、知久さんがギターの音をマイクで拾おうとしていたのか顔が見えないくらい下を向いて歌っていて、めちゃくちゃかっこいいと思ったのだ。

結局、弾いたことない姿勢でギターを弾いて歌い続けた。(途中のギターお休みポイントでなんとか上げられたけど)

相変わらずうまくやれなかったし、舞台に立つのはこわくてたまらなかった。

それでも、この舞台に立てて本当にうれしかった。

来年もまた出たいなんて簡単には言えないけれど、バンドは続けたいし、舞台への思いを持ち続けていたいと思っている。

大げさではなくて、これまでの人生も含めて私という人間がすべて出たステージだったと思います。
つらいところもあるけれど、そんな経験をさせてもらえたことに心から感謝したいです。
ありがとうございました。

<セットリスト10/11>
1 無風
2 白川
3 夕焼け小僧
4 スター
5 なんでもない歌〜 線点スver.
6 STAGE

2015年10月18日日曜日

ヒトリ主義night2015② 1日目のこと

ヴィオ・パーク劇場の舞台。客席を挟んで大きなガラス窓、そしてその向こうに第2の舞台でもある中庭がある。
1日目は夕方に開始し、夜遅くに終了する。

朝から出演者が続々と到着し、開演直前までリハが行われる。

私たちはミーテイングを兼ねて、松本市街までおりてお昼ご飯に。

3人ともカレー好きなので、集まるたびにカレーを食べているのだが、今回ももちろんカレー屋へ。

信大近くのメーヤウというカレー屋さん。


インド、スリランカ、タイなど各国のカレーが食べられるのだが、まさとしと仁美ちゃんは4種類の大皿を注文。これがもう明らかに男子大学生向き!という感じでものすごい量だった。
お腹いっぱいの状態で歌うのは絶対にきついので私は2種類のを注文。これでも十分多かった。
仁美ちゃんは食べ過ぎでぐったり。。。
でもすごくおいしかったので大満足。


劇場に戻り、駐車場の奥で声出しと3人で練習。
山奥なので大きな声を出しても大丈夫なのが本当にありがたい。

すでにかなり緊張していて、手も声もガチガチになってしまっていた。

そして開演。

私たちは最後から3番目の出番だったので、開演から4時間近く時間がある。

一つ、一つと演題が進んでいくにつれて、緊張は高まっていく。
3年前に目撃したものと同様、私にとってはどれもすごいとしかいいようのない表現ばかり。。。
緊張と興奮と憧憬ともうぐちゃぐちゃになってきて、いよいよ近づいてきた時に「こんなすごい人たちと同じステージになんて立てない!」と思わず号泣してしまったのだ。。。あぁ。。。

しかし、時はやってきて。

いよいよセンテンスの出番。

正直、この日の演奏はボロボロだった。
間違えるはずのないところで間違えて大穴をあけてしまったり、リズムが揃わなかったり、失敗するとさらに緊張して手が震えて。。。

この日のことは失敗以外の記憶があまり残っていない。。。

もうなんだか悔しくて申し訳なくて落ち込むしかなかった。

でも、「なんでもない歌」の後半で中庭に出て、戻ってきた時に前の方の人たちが踊っていたのが本当にうれしかった。


夜は中打ち上げがあり、そのまま劇場泊。

夜中何度も目がさめて、どうしても失敗するイメージしかわかなくて本当に困った。
2日目、どうやってステージに上がるか、わからなくなってしまった。

<セットリスト10/10>
1 無風
2 風
3 白川
4 夕焼け小僧
5 スター
6 なんでもない歌〜 旋転スver.

ヒトリ主義night2015① 前日のこと

ヴィオ・パーク劇場のカレー。めちゃくちゃおいしい。

重ね重ねになってしまうが、ヒトリ主義nightは3年前に大きな衝撃を受けて以降、ずっと色あせることなく憧れの場である。

結成初日に勇気を出して「できるならばヒトリ主義nightに出たい。」とメンバーに言ったら、何度も出演経験のある2人は「おぉ。。。それはすごい。。。がんばろう」とやや戸惑いながらも承諾してくれた。

主催の亀田さんにまさとしから「今年はバンドで出たいんです」という話をして、その後デモ音源を渡したのだが、正直断られると思っていた。

ありがたいことに出演OKのお返事をいただいた後も、もはや疑心暗鬼になっていて、一度亀田さんにお会いした時にも「あの。。。本当に本当にいいんでしょうか?」と何度もきいた。

初ライブから2週間後で、もうずっと心はふわふわしたままだった。


今回は前日入りしてたっぷりリハの時間をとってもらっていた。
松本に着いて、まずスタジオに入って3人で最後の確認をした後、本番でお借りするアンプを受け取らせてもらい、ヴィオ・パーク劇場へ。

PAさんとスタッフ数名の前でリハ。なんだかんだで1時間くらいさせてもらった。

もうこの時点で緊張している。

初めて見るステージからの景色は壮観だった。


夜は近所の温泉に行き、劇場のカレーを食べた。めちゃくちゃおいしかった。

そのまま劇場泊。出演者、スタッフと劇場に泊まり込んでやるイベントなんて珍しいだろうな。

昼間は京都とほとんど変わりない気温だったけれど、かなり防寒対策をしたつもりでも寝袋で寝るのはめちゃくちゃ寒かった。さすが長野県。

2015年10月13日火曜日

ヒトリ主義night終わりました

7色カエデと長野の山々
長野県松本市で2日間行われたヒトリ主義nightが終わった。

しかし、終わったと言うには夢心地すぎてなんだかしっくりこない。

なんというか、胸の奥がずっと寂しいような、虚無状態のような。
あまりに振れ幅が大きくて、いったいこれから何に向かえばいいのかという感じになっている。


今日は朝起きて、いつも通りお茶を沸かして梅醤番茶を作り、精米して、土鍋でご飯を炊き、味噌汁を作った。
仕事に行き、畑でオクラやナスやピーマンなどを収穫し、スーパーに買い物に行った。
夜ご飯は今日収穫した野菜とテンペでスパイスカレーを作る。

こんな日常がなぜかいつも以上にとても幸せに思える。


ジャンパーが白くなっている。白塗りしたキムジーが本番後駆け寄ってきて「うれしかったよぉ。ボロボロ泣いちゃったよぉ。」ってハグしてくれたんだ。

足には転んだ時の擦り傷。身体中が微妙に痛い。

外に飛び出した時に見上げた青空。その下で子どものようにうれしくて走り回って転んだんだ。

ギターには切れた弦がぶら下がっている。

緊張で震えた手の感覚が残っている。

私たちをしっかりと見てくれた人たちの眼差し。ダンス。涙。はっきりと刻まれている。

思い出すと発狂してしまいたいほどの恥ずかしさ。悔しさ。

そして、あの場にいられたことの嬉しさ。


確かにあそこにいたんだ。


今は気が抜けてしまっているけれど、バンドは続けていきたい。
バンドを組んで本当によかったと思う。

これだけの祝福と興奮をいただいたのだから、きっとまた曲も作っていけるだろうと思う。年内にあと3曲作りたい。

ギターも歌もうまくなりたい。。。


スタッフの皆さま、共演者の皆さま、ヴィオ・パーク劇場の皆さま、見てくれた皆さま、本当にありがとうございました。

続きはまた少しずつ書きたいと思います。

mau

2015年10月3日土曜日

ヒトリ主義nightについて

今年初めてのやきいも。安納芋。

次のライブは長野県松本市の山奥にある「ヴィオ・パーク劇場」で開催される「ヒトリ主義night」というイベント。

このイベントは2日間開催されて、ほとんどの出演者は2日間連続でパフォーマンスをする。
表現形態は様々。
舞踏やダンスが中心で、他には私たちのようなバンドや演劇などなど。

実は私以外の2人は何度も出演経験があるのだが、バンドで出演するのは3人とも今回が初めて。

私は3年前に客として見に行ったのだが、そこでの衝撃は忘れることができない。

正直なところ、舞踏とかダンスとか演劇とか、まったく興味がなくて(というかよく知らなくて)、しかも強烈な人見知りも作動。
隅っこの方で一人泣きそうになりながら座っていたんだった。

こんな山奥まで来て、まったく面白くなかったらどうしようと内心不安になりながらいたのだが、始まってみると、見事にどの方の表現も余すことなく惹きつけられてしまったことには自分でも本当に驚いた。

さらに、このイベントはやはり2日間あるというのが肝だろう。

出演者の多くは劇場に泊まり込み、他に何もない環境で2日間どっぷりと過ごすことになる。

2日間出演する人も内容としては同じものを用意している人も多いのだが、確実に1日目と2日目ではまったく違うと言っていいほどの差異があると感じた。

これが「場」の力なんだなぁと思う。

もちろん出演者だけでなく、当然観客も場に影響を受けるから、場がそこにいる人たち全員で作られている感覚が強くなってくる。

私はあの場できっと生涯忘れないであろう瞬間を経験した。

最後には出演者も観客もごちゃまぜになって、音と白塗りの顔と身体と空気と過去と今と未来と子供と大人が踊り狂った。端っこに座ってた私もわけもわからずわんわん大泣きしながら踊り狂ったのだった。

まるで、あの2日間の劇場で起こったことすべてが一つの作品のようであった。


3年経って、私もその舞台に立つことになった。

夢の舞台とはまさにこのこと。

戦略も野望も通用しないあの舞台で、自分たちの音を鳴らしてきます。

震えるね。

***

10月10日(土)、11日(日)@ヴィオパーク劇場(長野県松本市)
「ヒトリ主義night」http://hitorisyuginight.chicappa.jp/
10月10日(土)
15:30開場 16:00開演 21:30頃終演予定
10月11日(日)
12:30開場 13:00開演 19:00頃終演予定
前売り1800円 当日2000円
*両日出演します!

予約・お問い合わせはsentence.info@gmail.comまでお願いします。