2016年5月22日日曜日

扇町para-diceのライブの感想【高橋功亮/藤山拓/森山直道/ロボ&ピース acoustic/田高健太郎】(敬称略)


こんにちは、センテンスのギターの正敏です。
5月19日、扇町para-diceでのライブを終えました。
ほぼ弾き語りのような構成の日でした。感想を書きます。


オープニングアクトは北海道からツアーで来た田高健太郎さん。
10分間という限られた時間を貪欲に、有効に使っていた。

アコギをかき鳴らしながら、曲と曲の間の、名前のない時間さえも、ひとつのエンターテイメントにしてしまう存在の重さがあった。

僕は身長が高くないし、特にスポーツもしてこなかったので、こういう存在の重さを感じさせる人の体つきに、圧倒されやすい。

今こうして写真を見ると、田高さんは特別体がごっついというわけでもなさそうやけど、ステージで見たときにはとにかくそう感じた。

田高さんのステージが終わり、本編1発目としてセンテンスのステージ。
田高さんの後だったので、ステージや客席にも熱いものが渦巻いている感じがして、その胸を借りて演奏しようと思った。

僕はMCですごく緊張してしまうのだが、「田高さんが良かった」ということを素直に言えた。


2番目はロボ&ピース acoustic
歌とピアノの二人組。
写真は3曲目の「三原則」のもの。
ボーカルの方がまっすぐ立って歌う姿が印象的だった。

僕はシンガーではないのだが、それでも少しだけ、ステージでギターを弾きながら歌を歌ったことがある。

一番怖いのは、ただまっすぐ前を向いて歌うことだ、と思ったことを今でも覚えている。

「ロボットと人が紡ぐ物語を歌う」というコンセプトに行き着いた理由を聞いてみたい。
歌を歌う理由というのは、一人一人違うものなんやな。



3番目は森山直道さん(HPはあまり更新されていない?)。
ナイロン弦の小ぶりなギターを独特のタッチで弾きつつ、飄々としたMCをする姿が印象的。

料理がお好きなようで、MCの大半が料理の話だった。
その時に、「焼くにしても煮るにしても、根拠を持ってやるのが好き」というようなことを言っていて、その森山さんのあり方が、そのままギターの弾き方にも現れているように思えた。

森山さんは決して声を張るタイプのシンガーではないから、伴奏のギターも繊細で、よく聴かないと聴き逃しそうなフレーズやルート音の変化があって面白かった。
きっとそこに、森山さんなりの「根拠」があるのだろうと思った。


4番目は藤山拓さん。
3番目の森山さんとはまた違い、フォークっぽいギターに素朴な歌声だと感じた。

ナイロン弦とステール弦の違いだけでなく、やっぱりギターには、そして音楽には人の違いがそのまま出る。

藤山さんの音楽は、ライブ後の藤山さんとの会話で分かることになる、センテンスとの共通点が多いと感じた。

ルーツにあるミュージシャンや芸術家、漫画家などの存在が似ていた。

センテンスの作詞作曲は全てボーカルのまゆが行っているが、ギタリストの僕とまゆの共通点として、言葉を大切にしたいと思っていることが挙げられる。

そして、藤山さんの音楽にも歌詞の力の大きさを感じた。


トリは高橋功亮さん。
以前もpara-diceで対バンし、その時から好きになった。

この日の高橋さんは以前お会いした時より髪型がさっぱりしていて、なんだか明るい感じがした。

ステージでの高橋さんは、やっぱり以前見たときのように、綺麗で少し儚い感じがした。
が、輪郭は以前よりはっきりしているように感じた。

曲と曲の境目が融解しているような彼のスタイルは相変わらずだったが、以前感じた退廃的なムードはあまりなく、敢えて言うとポジティブな、自由な感じがした。

【全体を通して】

体と魂がぴったりくっついている人の音楽は、心地よい。

これが、今回のライブで僕が感じたこと。

音楽にはジャンルやスタイルというものがある。
それは人に身長や胸囲や足のサイズがあるようなもので、結果に過ぎないように思う。

結果というか、そういう体に生まれついたという、縁のようなものに近いかも知れない。

僕には魂というものがなんなのか、別にわかっちゃいない。
が、僕なりに思うのは、意識する前の、自分にとっての世界の認識の仕方のようなもの。
心とか、気持ちとかいうものよりもっと強く、どうしても存在してしまっている癖のようなもの。

そういう魂が人それぞれあって、そういうものを音として発するために動いている体。

魂と体の間に距離がなくて、ぴったりくっついているような人の音楽には、ジャンルやテクニックとは別次元の「強さ」があるような気がする。

僕の魂はどんな色でどんな形でどんな匂いと手触りなのか。
その問いから逃げるのは、自分の音楽の強度を下げることと同じいと思う。

センテンスは、そういうことを忘れずやろうと思いました。

次回のライブも、同じくpara-diceです。
thanのキタさんと一緒なのが嬉しいです!

観に来て欲しいです!
新曲もやる予定です!

以下、詳細です。

524日(火)
para-dice(大阪・扇町)
open18:30 / start19:00
adv/door1,000yen+1drink
w/黒色青年 / キタ(than) / 吉田恭兵(独騒擾) / kak_i3

6月7日(火)
para-dice(大阪・扇町)
coming soon...
adv/door1,000yen+1drink
w/naonari ueda / ささきたかし / いち(東京) and more...

617日(金)
nano(京都・二条)
詳細未定
w/恩地尚弥 / 橋村恭平 / ゆ~すほすてる

629日(水)
@ネガポジ(京都・西院)
OPEN 18:30 / START 19:30
adv.free yen door.free yen(ノ―チャージデーのため)
w/新井慎也(群馬)/病気マサノリ/山羊の薬

※チケットお取り置き・お問い合わせはsentence.info*gmail.com(*を@にしてください)までお願いします。

<セットリスト5/19>
1 今夜だけは
2 白川
3 風
4 鐘の音
5 エイリアンブルース
6 夕焼け小僧
7 なんでもない歌

2016年5月10日火曜日

ネガポジライブを終えて。高橋功亮・キタ・ゆ~すほすてる・病気マサノリ(敬称略)について。

こんにちは。
センテンスのまさとしです。

先日5/8、ネガポジに出演させてもらいました。



今、センテンスの大きなテーマの一つが、「リズム」です。

センとテンで言えば「テン」の部分。

ドラムというリズム楽器がいない以上、声とギターでリズムを作っていかないといけないわけで、そこをどうしていくか、というのが課題なわけです。

それで、ついついリズムのズレに厳しくなって、練習中も本番中も、なんだかピリピリしてしまうことが増えていました。

ネガポジのライブがそうだった気がします。

ライブ後、共演者の矢野一希さんやネガポジスタッフのえぞえさんとお話させていただき、気づいたことがありました。

リズムは演奏する人間の呼吸や脈拍や思考の癖から生まれてくるんやから、正解をよりも心地よさを追求したほうがいいということ。

そして、センテンスは二人でやってるんやから、二人の関係性の中にある心地よさを生み出すリズムを、ステージの上でもやるべきだということ。

僕は音楽をやるときに、先に正しいリズムというものがあって、そこに合わせにいく、という順番で演奏を始めた。


リズム練習やテンポに関する音楽的知識の重要性や、ギター教室に通った日々を全く否定していない。
一度バンドをやめて即興演奏をやっていた時には、その感覚を壊したくてやっていたところもあったが、結局一定のリズムというものがない世界に疲れてしまった。

ただ、先日くるりの岸田繁さんのブログに

人間は、結局人間のやったことにしか興味がない。

とあったことが印象に残っている。
僕もそう思う。

結局は「機械的なリズム」であっても、そのリズムをプログラミングした人間や、その機械を作った人間に思いを馳せながら、ぼくはそのリズムに身体を委ねている。
そして、身体を委ねるということそのものが、自分という人間を感じていることにほかならないと思う。

「リズムを感じる受信機」を欲しているのではなく、自分の身体で感じたいんやから。


現時点で予定されているライブは4つあります。

519日(木)
para-dice(大阪・扇町)
open18:30 / start19:00
adv/door1,000yen+1drink
w/高橋功亮藤山拓 森山直道 / ロボ&ピース acoustic 

524日(火)
para-dice(大阪・扇町)
open18:30 / start19:00
adv/door1,000yen+1drink
w/黒色青年 / キタ(than) / 吉田恭兵(独騒擾) / kak_i3

617日(金)
nano(京都・二条)
詳細未定
w/恩地尚弥 / 橋村恭平 / ゆ~すほすてる

629日(水)
@ネガポジ(京都・西院)
OPEN 18:30 / START 19:30
adv.free yen door.free yen(ノ―チャージデーのため)
w/新井慎也(群馬)/病気マサノリ/山羊の薬

1つめ、2つめ、3つめに、それぞれ共演させていただいた高橋さん、キタさん、ゆ~すほすてるさんの名前があります。みんな弾き語りの方々です。
しかも、お三方とも好きな人達なので、嬉しいです。

ちょっと紹介させていただくと、高橋さんは魂がこもった「うた」を歌う人です。言葉がポロポロと溢れるように、優しい感情を歌う時もあれば、声を枯らしながら激しい思いを叫ぶ時もあり、目を離せずにじっと聴き入ってしまいます。

キタさんは、thanというバンドのボーカルでもありますが、僕は生では弾き語りの姿しかまだ見たことがありません。歌もギターも深いレベルで匠みにコントロールされている印象がありつつ、それがメカニカルな印象にならないのが素晴らしいと思います。キタさんという「人」がちゃんと伝わってきて、テクニックの奥にある感情と情景を味わえるので、好きです。

ゆ~すほすてるさんは、とにかく曲が綺麗で、喉が渇いた時に飲むサイダーみたいな感じを覚える人です。一聴するとオシャレな曲だなー、と思うんですが、それはあくまでコーティングを味わっているだけで、その奥に確かな熱さを感じます。静かな炎。

思えばこのお三方とはpara-diceで共演してるんですよね。恐ろしいです、para-dice。ほんとにお世話になってますが、それだけじゃなくて、やっぱり素敵な場所には素敵なミュージシャンが集まってくるんやなぁと思います。

そして、4つめのネガポジでのライブでは病気マサノリさんと対バンです。
病気さんは、僕が20代の頃に参加していたパンクバンド「肩こり」時代から何度も対バンさせていただいたり、ライブを見に行ったりしてきた、大好きなミュージシャンです。

とにかく格好いいです。
センテンスを始めた時のひとつの目標として、「病気マサノリさんと対バンする!」というのがあったので、それが実現されるのは嬉しいです。ネガポジのえぞえさん、ありがとうございます!
と同時に、気合が入ります。

どのライブも、ええ日になると思います。
ぜひ見に来て欲しいです。



では、では。

センテンス まさとし


チケットお取り置き・お問い合わせはsentence.info*gmail.com(*を@にしてください)までお願いします。



<セットリスト5/8>
今夜だけは
白川
3 風
4 鐘の音
5 エイリアンブルース
6 夕焼け小僧
7 なんでもない歌