2017年4月5日水曜日

内田修人さんと畑で作業し、ご飯を食べ、語った一日。自給農は生きることを取り戻すこと。

こんにちは、センテンスのまさとしです。
先日は音楽仲間の内田修人さんが再びセンテンスの畑、アカサカバタケに来てくれました。





ついたら早速昼食。
まゆが用意してくれたおこわと漬け卵とわさび菜のサラダとカブのぬか漬け。


おこわは最近二人ともはまっています。おこげの部分が特にすごいです。

たらふく食べたら、アカサカバタケのCEOであるまゆは全体の見回り。
内田さんと僕は藁を刈ります。


藁を踏みしめながら黙々と刈る作業は結構好きです。
ジャック・ジョンソンが曲を作るときに海に入る話をしたりなどしつつ。


ネギの種まきをした後は、苗床用の土を作りました。
ふるいで2段階に土を細かくしていきます。
結構大胸筋が鍛えられる作業です。



肌寒くなって来たので、菜の花やコリアンダーなどを収穫し、そろそろ帰ろう。


まゆがアイスを食べたいというのでコンビニに立ち寄る。
農薬や化学肥料を使わず、「自給農」というものをやっている、という話をすると、かなりの健康志向と思われたり、いわゆる自給自足の生活をしている、と思われたりすることも多いですが、ジャンキーなものも食べます。また、お金も普通に使います。

僕たちがやっている「自給農」は、糸川勉さんが考案・実践されて来たものですが、それらを全て理解できてはいません。糸川さんから教わった方法論というのはあくまで一部であって本質ではなく、結局は一人一人が自分の生活をどれくらい自分の手に取り返していきたいのかを考え、実践していく、という「哲学」のようなものこそが「自給農」だと思います。

僕たち二人がセンテンスで音楽をやり、STAGEを作り、アカサカバタケをやっていることは、全て僕たち二人が人生をどれくらい自分の手に取り返していきたいのか、ということの答えを作っていることだと思います。


帰宅後、内田さんとお気に入りのCDを並べて聞いたり、ジャケットについて話したり。
センテンスは今年音源を作ることを目標にしているので、紙ジャケがいいなぁとか、どんな写真を使おうかなぁとか考えています。内田さんはすでに『ばくはつ』と『はんしん』を発売されているので、アドバイスをいただいたり。
(通販サイトはこちら

やっぱり最初の作品は、自分たちの今を丸ごと放り込みたいなぁと思いつつ、さらっと繰り返し聞けるものにしたいです。
写真に並べているものはお気に入りのうちの一部ですが、やっぱりセンテンスの毎日に当たり前のように鳴っている音楽なので、そういうものを作りたい。

(ちなみに、写真のCDたちは長澤知之西洋彦踊ろうマチルダGROUPエンペラーめだか渚のベートーベンズclassicusねじ梅タッシと思い出ナンセンス谷口貴洋3月33日です。全員素晴らしいので、よかったらリンク先をのぞいてみてください)


まゆ特製のスパイス鍋!収穫したコリアンダーをパラパラとふりかけて。
スパイスは身体を冷やすけど、鍋にするとめちゃくちゃあたたまります。

畑に行って作業して、ご飯を食べて話をする。
普段と何も違わないようで、全然違う一日になった。
内田さんには畑の作業を手伝ってもらっただけでなく、僕の日常に新しい風を入れてもらった。そのことがすごく嬉しかった。


僕は世界に対して自分を開かずに生きて来た。
そのことによってたくさんのこと、ものすごくたくさんのことをやり過ごして来たと思う。
美味しいものを美味しいと感じ、美しい映画に涙を流し、悔しさを友達と分かち合い、目標に向かって全力を尽くして挑む。

そういうまっとうな人間の姿を横目で見ながら淡々と生きて来た。

そのことによってたくさんのことが僕の横を通り過ぎて行った。

35歳から生き直している。
嫉妬や羨望や憎しみをベースに物事を見ることを徐々に辞められるようになっている気がする。

僕がここ数年「つきぬけてくる人」によって救われて来たことに対する恩返しがてらに、僕自身が誰かの「つきぬけてくる人」になる必要がある。

自分にとっての当たり前を、純度高く、呼吸して飯食って排泄するのと同じくらいの熟練度で、繰り返し繰り返し行なっていく。
それが本当の意味で世の中の為になる=人が喜んでくれるものであれば、やり続けられる。

そういうことを、内田さんと過ごしながら考えていました。

内田さん、ありがとう。また遊びにきてください。

〜センテンス今後のライブ予定〜